ライブには世の中を変える力がある

ライブには世の中を変える力がある

5Gでライブ配信はどうなるか
2019.08.2510:00
深水英一郎

5Gとライブ配信
「5Gでライブ配信はどうなる?」ライバー社CEOにきいてみました

5Gがライブ配信にも良い影響を与えるという話をききますが、具体的には何が起こるのでしょう。ライブ配信を中核事業にすえるライバー社のCEO、市川茂浩氏に話を聞いてみました。

5Gで「ラグ」が解消され、真のリアルタイムライブ配信の時代となる

(編集部)――5Gになるとライブ配信はどう変わりますか?
(ライバー社 市川CEO)まず5Gの特性ですが、大きく分けて3つあります。
「低遅延」
「同時多接続」
「多拠点接続」
です。

これらの全ての特性を活かせるものとして自動運転などがありますが、この「低遅延性」のところでライブ配信は大きく花開くと考えています。

これは僕自身も経験があるのですが、4Gのときも「動画の時代だ!」と言われていました。

4Gは通信速度が速くなる、つまり携帯端末でYouTubeや大容量ゲームやライブ配信が「できる」という革命が起こりました。

ガラケーからスマホシフトもこの時代におこり、おそらくですが通信のトラフィックのほとんどを動画が占めることになったと思います。

5Gは、これに加え無線において遅延がほぼなくなってくるということですから、ライブ配信で「今起きていること」と「映像」と「コメント」がずれる現象=「ラグ」が解消され、ほぼすべてがリアルタイムになってくると思います。

これは非常に大きなことで、ライブ配信の面白さは「リアルタイム」「双方向性」「エンタメ性」だと思っているので、いよいよこれが本格的に実現される環境が整い、まさにライブ配信の時代が来ると考えています。

5Gで、より強まる個人ライブ配信の参加感

(編集部)――5Gにより本格的なライブ配信の時代に入るということですね。それによって個人の表現はどう変わりますか?

(ライバー社 市川CEO)今でも各ライブ配信サービスは技術の進歩を続けていて、高画質配信や低遅延モードや超低遅延モードなどを実装してきていますが、5Gによりリアルタイムに、より双方向性が高く、よりエンタメ性が高いライブ配信ができるようになリます。

これによって4Gのときより良い意味での偶発性が生まれたり、より視聴者の参加感が強い配信も可能となり、それらを総合した企画力の高い番組なども多数生まれてくると思います。

5GでエンタメがTVからSNSに移行し「個人生態系の拡張」が起きる

(編集部)――個人を中心としたビジネスはどうなっていくと思われますか?
(ライバー社 市川CEO)

僕はYouTuberや歌い手、ライバーなどが活躍していく現象のことを、「個人生態系の拡張」と呼んでいます。

なぜ「生態系」なのかというと、この現象はもともとテレビ中心のエンターテインメントの業界序列が、SNSをベースにした動画の市場に置き換わって行っているからなんですね。

特に若年層を中心としてSNSは生活のほぼ全ての基盤となっており、そのなかで飛び交うライブ配信を含む動画はまさに若年層にとっての「テレビに代わるもの」です。

それらのエンターテインメントが、生活の基盤のなかで生産され、消化され、拡散していく。

SNSが基盤になっているからこそ、僕は動画が個人の「生態系」を拡張していると考えています。

生態系なので、身の回りからネタが生まれ、身の回りから拡散し、コミュニティも生まれて拡張していく。

お金もそこで生まれ、交換されていく。これら全部が文化となっていく。

この文化に寄り添ってビジネスをすることが大事だと思っています。

たとえば5Gでこの生態系はどう変わるのかというと、低遅延性でいえば、あるコミュニティ内で生まれた「ネタ」が、ほぼリアルタイムに他のコミュニティに映像などを伴って共有されるようになります。

そうすると、それらをまとめてライブ配信するライバーがいれば、それだけで情報価値も高く面白くなりますよね。

また、同時多接続の特徴を活かすと、双方向性の高いライブイベントも可能になってくるかもしれません。

数万人の人が1か所に集まって、情報の交換やお金の交換(消費)ができるようになると、それを演出するライバーがイベントシーンの中心になることもあり得ます。
僕らは、この個人の生態系の拡張をお手伝いするビジネスを展開していきたいと思っています。

株式会社ライバー

市川茂浩(ライバー社CEO)
■市川茂浩プロフィール
株式会社ライバー代表取締役CEO
2005年に携帯でのネット動画配信サービス会社である現・株式会社ビデオマーケットを創業、2009年にイグジット。ビデオマーケットはその後も携帯動画の市場で一定シェアを保つ。 2015年4人組ガールズバンド「SCANDAL」をマネジメントするキティグループ・株式会社キティの取締役。 2017年現ライバー社となる株式会社テクサ取締役に就任。 2018年代表取締役に就任。

(了)

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