


コレコレプロデュースアイドル『コレって恋ですか?』2回目のライブ『コレ恋LIVE!! vol.2』レポート(2019年12月1日)
株式会社ライバー営業部の部長、森貴志に話をききました。営業部の役割やメンバーに求められるスキルなどについて語っています。
ききて:宮本葵(株式会社ライバー クリエイター事業部チーフマネージャー)
写真:深水英一郎(株式会社ライバー取締役COO)
宮本:ライバー社の営業部は、どんな仕事をしているのでしょうか?
森:一般的には「営業」というと、つくられた製品を売るイメージだと思うんですが、ライバー社においては、企画を売ることからスタートします。
では企画とは何ぞやというところなんですが、クライアントは「何か」を欲しています。クライアントの「企業PRをしてほしい」とか、ゲームだったら「販売数を増やしたい」とか、アプリだったら「ダウンロード数を伸ばしたい」というようなニーズですね。
そのニーズがあって、それを叶えるための企画を僕たちが立てて、さらに表現者としてのクリエイターさんたちが近くにいる。動画PRであれば、その動画をつくるクリエイターさんとクリエイティブの議論もしながら、一つのパッケージとして完成させ、クライアントに買っていただくというのが営業部の仕事です。
なので、大それた言い方をすると、「総合PR」と呼んでいるんですけど、クライアント側の求めるニーズを、ニーズ以上の取り組みを加えてご提供する、というのがライバー社の営業部がやっていることです。
宮本:ライバー社の営業部の強みは何でしょう?
森:これは僕も自分自身そうだと思っているんですけど、とにかく「聞き上手」だと思っています。相手から聞き出す能力があって、そこから「それを広げたいですね」とか、「これはこう変えたいですね」などを瞬時に判断して、売上につなげていく。相手が到達したい、もしくは達成させたい目標に対してスピード重視で企画提案できるメンバーがいます。
宮本:確かに営業部は何か話しやすい人たちが多いですよね。話しかけてもいい雰囲気が出ています。
森:そうでしょう? それはもう演出された空間なんですよ。
宮本:そういう戦略なんですね(笑)。
森:戦略というか「頼られスキル」だと思っています。
聞き上手の定義ですが、黙ってうなずいているのが聞き上手ではなくて、会話の中から「私もこんなお願い事あるんだけど」というのを引き出し、相手から自発的にどんどん頼ってもらえる能力だと思っています。「おしゃべり」のスキルで左右されるかと言うと、それはちょっと違っているんですよね。
宮本:部長という立場で、部下と接するときに気を付けていることはありますか? 例えば、言わないようにしている事とか、逆に積極的に言うようにしていることなど。
森:言わないでおこうと考えたことは一回もなくて、全部言おうと思っています。ただ、言うシチュエーションは考えていて、これはオンライン上でグループ会話がいいなとか、これはきちんと面と向かって話さなきゃ駄目だなとか。会って話すことはとても大切だと思ってます。
宮本:そうすると、営業部には、ちゃんと自分の思っている事を言ってくれる人が向いている、ということでしょうか?
森:そうですね。やっぱりレスポンスをきちんと返してくれる人、つまりコミュニケーション能力がある人。それからアンテナをどこかに張っている人がいいですね。
宮本:社内では、どんな位置付けになっている部署だと思いますか?
森:やっぱり売上をつくるのが営業部なので、どの部署からも頼られる部署だと思います。社内も同様に「お願い事があるんだけど」とか、「こうしてくれない?」というのが全部集まってくる部署だと考えています。さらにそれを発展させて、アイデアが集まってくる場所にしたいなと思ってます。
宮本:なるほど。では部門から離れて、会社について聞きたいんですけど、ライバー社の良いところって何だと思いますか?
森:この会社、スピードがすごく速い。
宮本:確かに(笑)。
森:それは会社自体の若さゆえかもしれないんですが。今までの僕自身の仕事の仕方と比べると、5倍以上速い。何で5かというと、使っているコミュニケーションツールが5個あるからかもしれないんだけど(笑)。
クライアントとMessengerでやりとりして、社内ではSlackでやりとりして、クリエイターとLINEでやりとりして、電話とメールがありまして、みたいな。それで言うと、「会う」というツールも考えたら、あ、6個あるのか。それらひとつずつが格段に速くて、反社神経でやりとりしています。
それって責任も重いけど、瞬発的に自分の中から事例やノウハウを引き出していくというやり方でやっているからこそ、その場で解決できてしまうこともありますよね。以前は、熟考していたら、いつの間にか時間が過ぎていて、結局大した返答できなかった、なんてこともあったんですが、今は、全然そこが違っていて、自分がもともと持っているノウハウを信じて伝えていく、というやり方がこの会社には脈々としてあるので。
さらに、止まっていられないとなると、いろんな人を巻き込むということが起きていくんです。今までは自分一人で考えれば、何とか結果が出せるなと思っていたのが、やっぱりそうはいかない、ということに気づく。
明日までにこの企画とこのクリエーターとのやりとりを済ませないと先に進めない、となったときには、もう分業するしか手段はない。それを部下に依頼したり、他部署にお願いしたりということをスピード感を持ってこなしていく。巻き込みの力というものが必要になってきます。それが自然と生まれているところ。この会社はそこがいいところかなと思っています。
宮本:逆にもっと改善していきたい点はありますか?
森:社員たちが、経営陣の思っていることをちゃんと把握できているかというと、まだそこがしっかりできあがっていない気がします。きちんと意図が伝わっていないんじゃないか、ということは、間に立っている人間としては感じています。
スピード感を持ちつつも、顔を見て「元気か?」と言い合ったり、こんなこと考えているんですよねというメッセージを出せるような場は、もっと有効利用しなきゃいけないなと思っていて。自由に発言しやすい、闊達な組織にしたいな、という気持ちがありますね。
宮本:では、この機会に飯田会長に何かメッセージがあればお願いします。
森:僕がこの会社に入った理由でもあるんだけど、会長の飯田祐基さんって僕以上に人から吸収する、人からニーズをくみ取る力があるんですよ。
それって営業マンとしてはものすごいスキルで、特に若いときなんて、こっちから「お願いします。何かください」と言わないともらえないのが営業なんですけど、そういうのじゃなくて、大手企業と対等に向き合って、その中で相手のニーズをくみ取るというのは、すごい力だなと思っていて。
それがおそらく、ライバー社の売上につながっているし、その広げた風呂敷を畳める営業マンも育てないといけないし。そういった大変なことをやり続けている。飯田さんから吸い取れるものがたくさんあるなと思ってこの会社に入りました。
「広げる」ということに関しては、飯田さんは絶対的な力を持っていると思うんだけど、「掘り下げる」という方向になかなか向き難い。そういう意味では、飯田さんは広げてくれて大いに結構で、その代わり、掘り下げる力を営業部にちゃんと作らないと継続事業にはならないし、新しいことだけにチャレンジしていくと夢だけが大きくなりすぎてしまうので、着地させて継続できる組織づくりは一緒にやっていきたいなと思っています。
宮本:なるほど。では最後に、ライブ配信業界はこれからどうなっていくと思いますか?
森:ライブ配信業界はもっともっと盛り上がると思っていて、僕はそこに魅力を感じています。僕自身がやりたいライブイベント事業とシンクロしていますし、「ライブエンターテインメント」というものは、「繋がる」という喜びを体感できる最もみんなが待ち望んでいるものだと信じています。人に感動を与える手段としても、クリエイターを成長させるという観点からも絶対に成長すると思っています。なので、僕たちはライブ配信に色々なアプローチで取り組んでいきたいです。
宮本:本日はありがとうございました!
―了―