ライブには世の中を変える力がある

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公認会計士・山田真哉氏に聞く「個人事業と給与の違い」 確定申告の生相談・第0回(後編)

2019.02.192:05
ライバーネット編集部

160万部のベストセラー『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』(光文社)などの著書もある、公認会計士・山田真哉氏が、YouTube Liveで確定申告に関するアレコレに回答しています。

所得の計算と税率の仕組み

山田:売り上げがあって、経費を引きますね。そこから更に控除を引きます。例えばふるさと納税が絡む寄付金控除とか医療費控除とか、扶養家族がいたら扶養控除とか、そういうものが控除です。

それらを引いたものを所得って呼びます。その所得に対して税金をかけるから、所得税って呼んでいるんです。

その所得税って、実は、段階税率、累進課税になっています。縦軸は所得で、階段式になってるんです。

0から195万円、330万円、695万円、900万円、1800万円、4000万円。4000万円超は一緒ですね。税率が変わってきます。

0~195万円の間は、所得税と住民税足すと(約)15%。そして段階的に20%、30%、33%、43%、50%、55%、とこういうふうに税率が上がっていきます。

だから何が起きるかというと、「できる限り195万円に抑えたい」とか、「330万円以内に抑えたい」とか、そういった欲望がみなさん出てくるわけです。

でも会社員ならそれ無理じゃないですか。会社員の場合は、経費が「給与所得控除」っていう名前なんですけど、経費が、概算経費といって、「あなたは220万ね」とか「あなたは100万ね」というふうに、決まっちゃってるんですよ。

23%っていうのは、所得税23%と住民税10%足して、33%。695万~900万の間の人ね。この金額のばらつきがなんで決まっているんですか? って、これは過去から何回か税制改正が行われていて、最初の意味はあまりなくなっています。ただもう目安ですね。

さきほどでてきた役者さんのパターンだと、アルバイトでこのへんのラインでしたと(195~330万の間を指す)。

でも本業というか、役者業で赤字が出ているので、これが下がりますね、という話。給与所得、事業所得、両方ともプラスだったらこのラインがもっと上がっていて、30%になってくるから、じゃあ小規模給与共済入りますかとか、いろいろな他の節税策に入ってくる。

このラインをどう上げ下げするかっていう、サッカーのオフサイドラインみたいな話になってくるんですけど、実務上こんな感じです。これ累進課税制度なので、195から超えた部分だけが20%ですからね。仮に所得200万だとしたら、195万から超えている5万だけが20%で、それ以下が15%ですからね。

税金を払うくらいなら経費を増やした方がいい?

Q:所得税を払うくらいなら経費で使ってしまったほうがお得っていうことですか?

山田:どうせ来年1月に買うくらいだったら12月に買おう、というのはありますよ。

普通の方ってだいたい税率が20%とか30%とかですから、くだらない物買ったら、(税金の減少分を差し引いた)7~8割は損しているっていう話ですもんね。

所得4000万超の55%の人だったら、実質払ったぶんの55%が税金安くなるんで、まあくだらない物買ってもいいかもしれないですけど。

なので、税率が2割~3割であれば、無駄遣いしなくていいと思います。

どちらかというと、PayPayで20%引きとか、LINE Payで20%引きのほうの20%オフの方がよっぽどいいんじゃないでしょうか、という感じはしますね。

Q:仮に所得が1000万だとしたら、どのように税金がかかりますか?

山田:年収1000万だとしたらラインが900万超えていますから、900万超えている部分に43%かかってきて、900~695の205万円に対しては33%かかって、330~695の間の365万円に対して30%かかってきて、みたいな感じで、段階ごとにかかってきます。

いくらかなと思ったら、こういう早見表みたいなのがありますので、それを見ればすぐ分かります。ネットでもたぶんあると思います。便利ですね、早見表。ネットで検索してください。

仮想通貨や株の話

山田:ちょっとご質問とかを遡って見てみましょうか。仮想通貨のお話ありましたね。

仮想通貨で利益が出た場合の節税策は、あまりないから仮想通貨が良くないという話もありますね。

今年仮想通貨で儲かった人って本当少ないと思いますよ。この下げ相場で儲かった人って、仮想通貨を売りから入ったぐらいの人しかいないと思うんですけど。

Q:白でも青でも帳簿って、レシートさえあればあとから作れる物?

山田:まあそうですね。レシートさえあれば何とでもなるというのは、言えないことはないです、実務上。

Q:株の購入費は経費扱いできないの?

山田:株は株の譲渡所得という、また別ジャンルなのです。売ったときに利益が出れば税金かかるし、マイナスだったら損失だねっていう、そういう話です。別物と思ってください。

Q:山田さんの資産はいくらなんだ。

山田:資産そんなにあるわけじゃないですよ。この家とか足したら1億円超えるかもしれないですけど、というくらいです。『さおだけ屋~』のときは大損しましたけどね。

一応企業の経営者なんで、賠償金が払えるくらいは貯めておこうというのはあります。会社経営やっていたら分かると思いますけど、いつ資産吹っ飛ぶか分からないですからね。

会計ソフトの現在勢力図

Q:会計ソフト何がお勧めですか?

山田:個人の方ですかね。会計ソフトは個人の方はクラウド三大大手なんですよ。やっぱクラウドが便利です。スマホでもできるし、MacでもWindowsでも、関係なくできますから。

僕の感覚値ですよ、感覚値ですけども、会計ソフト業界は今三大大手になっております。

まずは昔から安定の「弥生会計」です、弥生オンラインですね。

あとマネーフォワード、MFクラウドって言われてる。なんか最近名前変えますって言ってましたけど、その変えた名前忘れました(「マネーフォワード クラウド確定申告」)。

あと「freee」です。三社ともイメージカラー青ですね。

この三社のどれかだったら、まあだいたい大丈夫かなって感じです、個人の方は。昔はfreeeが安いとか、MFが安いとかあったんですけど、今三社とも値上げをしていて、個人の方はだいたい年間1万円くらいかかります。

Q:家計簿どうやって付けてますか? マネ—フォワード?

山田:僕はExcelで自分で付けてますけど、最近はやっぱマネーフォワードとかそういうのがいいんでしょうね。

Q:会社向けの会計ソフトのお勧めは?

山田:これはもう会社の規模によります。というか、最近上場した会社でも弥生会計使っている会社もあるくらいなので。

freeeで上場する会社もあるくらいなんで、何でもいいのかなっていう感じはしていますね。昔は最低でも勘定奉行ぐらいはないとね、という話はあったんですけど、今そんな雰囲気でもなくなったので、本当に会社によります。会社の規模感というよりは、どれだけ会社が複雑かとか、そのへんで選ぶことになります。

コメント:ニコ生復活してほしいな。

山田:ニコ生ね、今年も確定申告の時期に1回やりたいなと思ってます。たぶんやるんじゃないかな、どうなんでしょうね、公式放送で、ニコ生でまたやらせていただければな、というふうに思っております。

Q:電卓何をお使いですか?

山田:せっかく自宅から放送してるんだからアレですけど。皆本当にこんなこと聞きたかったの? 僕古いシャープの……僕シャープ派です。すごい古くなってますね。

Q:青色申告するなら会計ソフト必要ですか?

山田:会計ソフト必須だと思います、今はね。やっぱり会計ソフトがないと、認められないとは言わないですけど、難しいっすよ。

Q:山田さん株を買うときに奥さんに相談されますか?

山田:一切しません、したらやめろって言われるからです。

青色申告会に入った方がいい?

Q:青色申告会って入ったほうがいいですか?

山田:青色申告会というのは、税理士じゃないんだけれども、確定申告に詳しい人がちょこちょこ教えてくれます。利益がそんなに……所得がそんなにない人はいいかもね。

ただ、別に青色申告会が節税の相談とか、税務調査のときに対応してくれるとか、そういうのは一切ないので。

あとティグレとか、そういう団体はあるんですけど、基本的には自己責任になります。ここで言うと、税率が20%以下、いわゆる所得330万円以下であれば、僕は青色申告会だろうがどこだろうがいいと思っています。

ただ、30%になってくると、やっぱりでかいじゃないですか。そうするとやっぱり節税とかの相談とかができる税理士さんとかに聞きつつやったほうがいいんじゃないかな、とは思っています。だいたい僕の目安って、この330万のラインか、900万を超えたら絶対税理士相談したほうがいいし、会社作ったほうがいいかもとか、そういう話になってきます。

ということでちょうど時間となりました。それではまたどこかでお会いいたしましょう。今日はお疲れ様でした。メリークリスマス、バイバイ。

―了―

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